私が日々、指導をする中で、質問を受けるベスト3に入る内容です。
ずばり!「腕の振り方」です!
そもそも、「腕ってなんで振るの?」「走るのに大事なのって脚じゃないの?」って思いません?
なんで腕をふらなくちゃいけないんでしょう?
実は、腕振りって、すっごい大事なんです!
腕振りの役割は3つあります。
①テンポ・リズムを作る
②バランスを取り、身体の安定に関与する
③腕振りを行うことによって、肩甲骨~背骨~骨盤と連動を起こし、効率的な走りを実現させる
理論的に説明すると難しそうですが、ポイントを押さえれば、自然とうまくいきますのでご安心を。
さあ、行きましょう!自身を持って腕を触れる世界へ!
<腕の振りで、テンポやリズムをリードする!?>
腕の振りでテンポやリズムを作る・リードするとは、どういうことでしょうか?
2つの実験してみましょう♪
①手をグーにして、ひじを曲げて、できるだけ細かく早く腕を振って走ってみます。
②手をパーにして、ひじを伸ばして、腕の振り幅を大きくして走ってみます。
どうですか?それぞれどうなりました?
→①脚も細かく速くなりませんでしたか?
→②脚も伸びて、脚の振り幅も広くなりませんでしたか?
どうでしょう。だんだんわかって気がしませんか?
正しい腕の振りというのは(これから説明しますが)、一応ありますが、振り幅であったり、テンポはその人の脚力だったり、体力だったり、何キロのレースをどれ位で走るのかによっても変わってきます。
例えば、ランニングを始めたばかりの方が、「腕振りが大事だって聞いたことあるなー」と言って、力強く大きく、一生懸命振ってみたとします。
結果はわかりきっています。
疲れてしょうがない!
大事なのは
①その人に合った腕振りであること
②リラックスできて、且つ腕の振りが、上半身~下半身の連動を起こしていること
③腕振りと脚の回転のタイミングがいいこと
ここでは、「腕の振りが脚のテンポや歩幅に関わる」ということを確認しておいてください。
<正しい腕振りは身体の安定に関与する>
写真をみると、軸足と反対の腕(肩甲骨)を引くことによって、身体はバランスを取っています。もっと詳しく言うと、人間の身体は軸足の【大殿筋】と反対の腕の脇の下あたりの【広背筋】が同時に力を発揮すると、安定力が高まる構造になっているのです。
ですので、腕振りに関しては、この広背筋が使われるように行うことが、バランスを保って走るために必須となりますね。
できるだけ力を節約して、効率よく走るためには、全身を協調的に働かせることがポイントになってきます(【連動】って言います)。その連動を起こすためには、腕を振る位置が重要になりますので、確認してみてくださいね♪
正しい位置で腕が振れると自然に腰(骨盤)がなめらかに動いてきます。
上・下・前・後の4つの位置で実際に腕振りを行い、どこが一番腰が自然に動くかを実験してましょう!実験スタート♪
<腕を上の位置で振って見る>
肩を持ち上げて上の方で振ってみます。
どうですか?腰(骨盤)は動きましたか?
<腕の位置を下の方で振って見る>
肩を下げて、首を長くするようにします。
振る位置は下の方で振ってみます。
どうですか?腰(骨盤)は動きましたか?
<腕を位置を前の方で振って見る>
肘が身体の後ろに行かないようなイメージで、身体の前で振ってみます。
どうでしょうか?腰(骨盤)は動きましたか?
<腕の位置を後ろの方で振って見る>
今度は、腕を身体の後ろへ向かって振ってみます。
さあ、どうでしょう?腰(骨盤)は動いたでしょうか?
これで実験は終わりです!
さあ、4つの位置での腕振りどうでした?
正解は・・・?
下・後ろです!この位置で腕振りを行うと、腰が(骨盤)が腕につられるように
動くはずです。
実際に動いているところを見てみないとよくわからないかもしれませんが、
【下・後ろ】の位置が、肩甲骨を安定させ、肩甲骨~背骨~骨盤が連動を
起こしやすい位置なのです。
・姿勢
・体重移動